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【平成29年度ふじのくにマエストロシェフ称号受賞者のご紹介】石川 光博さん
食文化の本質を見極め富士山麓の魅力を発信
「地方には、特有の環境があり、食材のルーツがある。そこで初めて、その地に食の文化が成り立つ。それを大切に守り続け、今の世界に発信しているのがヨーロッパの片田舎なんです」。修業先のフランスで、実際に地方の食の考え方と本質を学んだ石川光博さん。だからこそ、「富士山麓の恵まれた風土と食材の素晴らしさを、この故郷・富士宮で伝えたい」と熱い思いを味に込める。「おいしい料理とは、食の背景を知り、それをベースにした上にできるもの」。例えば、害獣対策でシカ肉を活用するなら、ジビエは本場フランスではどんな伝統料理なのかを理解し、尊重してレシピを考えなければ根付かない。仕事人は、「食文化はブームではない」と力説する。2017年は、店の創業20周年の節目で「ふじのくにマエストロ」を受賞。「本質を大切に、理想を追求し続けたい」と語る闘将の情熱に、限りはない。

仕事人
石川 光博
Restaurant Mitsu
東京経済大で経営を学ぶも、アルバイトで食に出会い料理の道へ。東京のレストランで4年キャリアを積み、1989年に渡仏。ミシュラン三ツ星の「ミッシェル・ゲラール」をはじめ、5つの星付き店で研鑽を重ねる。1995年にはアフリカ・コートジボワール日本大使の公邸料理人に着任。さらに腕を磨き、1997年に故郷・富士宮市で「Restaurant Mitsu」を開業した。2013年に志を同じくする富士地域の仕事人有志と「クラブF」を発足。
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予約に合わせてゲストをもてなす季節の「富士山麓キュイジーヌ」より、「富士宮ニジマスのクリュー 菜園風」。

牧場ミルクと平飼い有精卵を使ったプチデザート2種「ラベンダーのクレームブリュレ」と「バニラのアイスクリーム フルーツとビスキュイサンテミリオン添え」。

店で開催した公民館講座「親子・食育・味覚料理教室」の様子。子どもと親がともに学べるのがポイントだ。

2017年で創業20周年を迎えた「Restaurant Mitsu」。予約制で2~12名まで利用できる別室もある。